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『知的生活の方法』(渡部昇一)を読んで

知的生活の方法 (講談社現代新書)

知的生活の方法 (講談社現代新書)

 

決してハウツー本という枠では表現できない、知的生活の「方法」について書かれた新書だと思いました。

著者は渡部昇一さん。専門は英語学で、本書では幼少から研究者として活躍されるまでの人生で、学問に対する生き方について書かれています。

参考になった点は、読書について思うところが多々ありました。本の読み方にも精読する本と、飛ばし読みする本とで分けることが必要。いつもバカ正直に本の一字一句を追って読んだ気にならないように心がけようと思いました。

 

感動したのは、本を買うために身銭を切る という姿勢です。図書館の存在は、本に触れる機会を多くしてくれますが、渡部さんは本を自分の手元に常に置いておくべきだと主張しています。 論文を書くにしても、一度読んだ後、ふと再び読みたくなった時などにしても本を手元に置くことは知的生活にとって欠かせないことなのかもしれません。

 

その姿勢を貫くためには、住まいにも配慮をするべきだそうです。本書では、研究生活を潤滑に進めるために住環境をどう整えるべきかも書かれていました。図もついていて参考になります。(自分が将来、家を建てるかは置いといて......)

 

読書をして、気になる部分には線を引く という方法が薦められています。この方法は普段から自分でも行っているので安心しました。再度読みたくなったとき、線を引いたところだけ読めば自分にとって必要な記述がすぐに読めますからね。

 

自分は、一度就職するにしろどうするにしろ大学院に行くつもりなので、研究者の体験記的な側面を持つ本書は大変有意義でした。