英国の洋琴協奏曲を聴く
こんにちは諸出です。
今週末は、「イギリスの作曲家」によるピアノ協奏曲
を聴く集まりに参加してきました。(参加者は私1名)
現在、ちびちびと「演奏頻度少な目交響曲(マイナー交響曲)の採点」と「20世紀のピアノソナタを聴く」というのを一人で勝手に楽しんでいるのですが、
「たくさん聴かな、あかんやん(by某氏)」なそれらのシリーズをよそにして
英語に興味があるということも災いし、ふとエゲレスのピアノ協奏曲を「たくさん聴かな、あかんやん」 と思ったのです。
以下曲目
- ハワード・シェリー - Howard Shelley (ピアノ)
- BBCフィルハーモニー管弦楽団 - BBC Philharmonic Orchestra
- エドワード・ガードナー - Edward Gardner (指揮)
バックス:交響詩「冬の伝説」
- アシュリー・ウォス - Ashley Wass (ピアノ)
- ボーンマス交響楽団 - Bournemouth Symphony Orchestra
- ジェイムス・ジャッド - James Judd (指揮)
ディーリアス:ピアノ協奏曲ハ短調
- フィリップ・フォーク - Philip Fowke (ピアノ)
- ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 - Royal Philharmonic Orchestra
- ノーマン・デル・マー - Norman Del Mar (指揮)
- ベンジャミン・フリス - Benjamin Frith (ピアノ)
- BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団 - BBC National Orchestra of Wales
- アンドリュー・グーレイ - Andrew Gourlay (指揮)
以下、短い感想(ググればわかることを長ったらしく書いても、あかんやん なので)
ブリテン←:第1楽章がキラキラ(小並感)していて好き。ミュートンウッドが弾いたこともあるホモ音楽の傑作ピアノコンチェルト って感じだったので前々から気になっていた。しかし全体像を把握するにはもう少し聴きこみが必要。
バックス←:私はこの作曲家を愛しています。色々と勝手に親近感を抱くこの作曲家(シベリウスに私淑したり、北国の自然が好きだったり)が書いた重厚であり独奏は技巧を要する協奏曲(交響詩だけど)。金管が特に重要な役割を果たしているところが聴きどころで、中間部はピアノが美しい和音を響かせます。
ディーリアス←:「はじめてのかっこう」で知られる彼が書いた切ないコンチェルト。冒頭からちょっと演歌くさい(失礼)、どちらかといえばト短調かよ?と思うGで始まる旋律に惚れました。今回聴いた4曲中一番演奏時間が短いし、ディーリアスは知名度もそこそこだから、日本のオケで、どなたか演奏してくださいませんでしょうか。
スタンフォード←:英国近代音楽の乳。この人に育てられた英国の作曲家はなかなか著名な方々もいらっしゃいますね。
冒頭のホルンが吹く旋律は、遠くを見つめているのか、はたまた切迫した何かに胸を痛めているのか、といった具合の心境を渡しに感じさせてくれました。名旋律だと思います。第2主題をピアノがしっとりと歌いだすところ(ほんとに優しいメロディ、どうすればこんなのが書けるのだ?)や、弦楽との爽やかな掛け合いが魅力です。たぶんこれからも聴き続けていくと思います。ちなみに、彼が書いた理論書が門馬直衛によって『作曲法』として邦訳され過去に出版されています。こちらは、国会図書館のデジタルで閲覧できますね。